エルサレム問題

トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都とすることを認めました。

アメリカ大使館も移転させると既に動き出しています。

トランプ大統領を指南するキッシンジャー博士は、これに反対していますが、静観しているようです。

それはトランプ大統領の長女イバンカ大統領補佐官の夫のクシュナー大統領上級顧問が「ロシア・ゲート事件」でＦＢＩに逮捕されるのが、現実になりそうだからです。

何しろマイケル・フリン前大統領補佐官が司法取引をして全部しゃべりますので、フリンに指示を与えていたクシュナーは逮捕される可能性が高いわけです。

そうなるとトランプ大統領も退陣に追い込まれそうで、その後の策を考えているようです。

この問題は米国の問題ではありません。

第３次世界大戦が起きるとしたら次の4つの朝鮮半島、中国・インド、インド・パキスタンの地域が想定されます。

しかしエルサレムがイスラエルの首都となることは、米朝戦争や南北朝鮮の戦争の可能性より高くなります。

今日、テレビを観ていたら、イスラエル人ですらインタビューしていて「トランプは中東情勢に関して認識不足だ」と言っていました。

テレビと言えば、この話題は扱いが少ないと思います。
日本のマスコミも中東情報に関して認識不足のように思います。

アメリカではティラーソン国務長官も、マティス国防長官も、和平プロセスの障害、安全保障上の脅威だと、共にトランプに反対しています。

トルコのエルドアン大統領は「中東を炎🔥の輪の中に投げ入れるようなもの」と激しく非難。

欧州も、イギリスとドイツ首相、フランス大統領などが激しく非難しています。
http://news.livedoor.com/article/detail/13993846/

イスラム主義組織のハマスに至っては、イスラエルとの和平プロセスは終わった。
エルサレムを解放するためにインティファーダ、つまり反イスラエルを蜂起（ほうき）すべきだ、と既に戦争モードです。
http://www.afpbb.com/articles/-/3154584

アメリカ寄りのサウジアラビアやヨルダンは立場がないと思います。
立場を変えないと他の国とも対峙するかも。

だからこそ、わざわざ第3次世界大戦を起こすような決定を、元大統領たちはせず、先延ばししてきたのです。

トランプに逆らえない安倍晋三はエルサレムがイスラエルの首都となることに賛成したら、また世界の笑いものになりそうです。
完全に先進国から無視されるでしょう。
日本政府はハッキリものを言いませんが、ここは世界が一丸となって阻止すべきです。

そうしないで、アメリカ川に立ったら日本はテロの対象に確実になってしまうかもしれません。

私はキッシンジャーに従順なトランプをそれなりに支持してきましたが、この決定は馬鹿丸出しですね。

一般的な論者にしては、これ無茶苦茶ですね、何じゃこれ！
と、私の信頼する京都大学の藤井聡先生は言っています。

何とか阻止しないとなりませんね。トランプには辞めてもらいましょう。