高給取りと勘違いしない

｢年収900万円家族｣は一歩間違えば破綻する

自分のことを｢高給取り｣だと思っていないか

「東洋経済 online」の記事に目が留まりました。

E男さんは、大手メーカーに勤務する39歳の男性。総合職として働くE男さんの年収は900万円です。現在の会社員の平均年収が400万円程度なので、年収900万円と聞くと、世間的にはかなりの高収入というイメージがあるでしょう。お話を伺ってみると、E男さんも、C子さん（奥さん）も「うちの家庭は高給取り」という意識がすごくあり、「ブランド志向」であることがわかりました。
（onlne）の記事より。
http://toyokeizai.net/articles/-/202385

東洋経済のリンク記事によりますと、いま貯金がないという家庭がとても増えているようです。
年収1000万円で貯蓄のない家庭が1割あるのだとか。

Ｅさん、大手電機メーカ勤めといっても、東芝やシャープの事もあるし、いつまでも高給を撮り続けられるか判りません。
39歳のＥさんはあと11年か16年で第一次定年なので所得は7‐8割になります。
私のように定年後自立して稼いでる場合以外は、ローンを退職金で全部返さないととんでもないことになります。

これ知らない人がいますが、私の場合は55歳で基本給が2割減。リーマンショックも重なって年間7カ月出ていたボーナスも2か月になり、踏んだり蹴ったり。
都市銀行の社員だった私の弟は55歳で給料3割減でした。
私も弟も貯金が全くできない状態でした。

今は昔と違って大手の会社でもベースアップしないでどんどん内部留保を増やしていますからもっと大変です。
だから今後、給料はあまり上がらないと思っていたほうが良いです。
このＥさんの考え方、まともじゃありません。

会社員で年間所得が1000万以下だったら、物件の価格は年間所得の５倍以下に抑えるべきだと思います。
それより社宅に入居しているのだったらそのままが良いです。子供一人なんだから。
Ｅさんは年収900万円で高給取りと思っているようで天狗になってしまい、これが判断を誤らせています。

Ｅさんみたいに頭金なくて7000万円のローンで、子供が私立へ…　これ、絶対に破綻します。
年収900万円で貯金300万円、それで7000万円の家、正気の沙汰ではありません。
でも、そういう人が多いらしい。

今から45年前、高卒の初任給が5万円前後の頃、私が通った私立大学（経済学部）の授業料は年間で12万円でした（前年まで8万円）。4年間で48万円（前年まで32万円）。
大学時代、私は高給のアルバイトで毎月10万円程度のお金を稼いでいましたが、今だったら有り得ません。

いまから14年前に私立高校に入学した私の長男が高校から大学までの7年間の学費と入学金での合計が70０万円くらいかかっています。
理系ということもありましたが、授業料振り込むごとにため息でした。
今は少子化で授業料はもっと高いはずです。

39歳のＥさんは、あと11年待てば昇進・昇給も大体終わって自分の定年までの所得も見えてきます。
不動産価格も下がると思います。
今の時代、頭金を最低自分の年収以上、何歳で購入するか、退職金の金額にもよりますが、不動産価格の4分の1以上は用意したいものです。