自分の外に敵はいない

新小結に昇進した高の部屋部屋の貴景勝関は今日、両国国技館で記者会見に臨みました。

どのような力士になりたいか？との質問には、
「勝っておごらず、負けて腐らず。精神面が上下せず、気持ちの強い力士になりたい」と答えていました。
精神面を鍛えていきたいという思いが強いようです。

また私が見たテレビでは、貴乃花が17歳2か月で十両に昇進したときの記者会見と小結に昇進したときの記者会見の動画を流していました。

私が興味深かったのは、18歳10カ月の最年少小結の記者会見のときの「史上最年少の三役昇進ですが、そのことで特に何か？」との記者の質問に、
「関係ないです」と答えていたことです。

「関係ないです」何とも素っ気ない言い方でしたが、さすがだと思いました。

つまり、「史上最年少」とはまさに相対的な見方なんです。
人との比較なんです。
人と比較しない、という哲学が既に18歳で出来ていたのではないかと感じました。

いま現代人が肺腑に刻まなければならない生き方は、自分の人生は自分が作っているということです。
宇宙には被害者とか加害者とかはそもそも存在していないのです。
全部役割ですから。もっとも貴乃花がそこまで理解していたとは思いませんが、そういう流れの感覚は持っていたのではないでしょうか。

スポーツ競技には必ず敵対する相手がいますが、形而上というか宇宙の進化の法則としては本当は魂の人生は全部自分との戦いです。
表にいる敵というのは全部自分を鍛えてくれる教材なのです。敵であるほうの本人は自分では気づいていませんが、脇役です。

Ａさんの自分の人生において自分が主役であって、ＢさんＣさんは脇役です。
Ｂさんの人生ではＢさんが主役で、ＡさんＣさんは脇役、Ｃさんの人生ではＣさんが主役です。
この前、参加しましたワークショップでドルフィン先生が同じような話をしていましたので、もうこういう考え方が定着し始めているのかもしれません。

10年ぐらい前には考えられないことでした。

今回の暴力事件の問題でも誰が悪いとか、誰が加害者だとかは人間社会ではありますが、現象を作り出している宇宙の法則下では善悪は存在していません。

今回の事件があったから、そして貴乃花親方が何も語らないから話題はどんどん大きくなっていきますので、マスコミは貴乃花親方を非難しますが、それで相撲界の正常化が進むのです。

最終的にはこの問題根源である三次元の相撲界で諸悪の根源となっているヤクザが絡んだ八百長（賭博）にまでメスが入るかは判りませんが、元関脇の寺尾として知られる錣山（しころやま）親方はじめ3親方が時津風部屋を離脱したのも、貴乃花親方が何も話さないために問題が長引いて起きたことです。

ガチンコ力士や親方は皆、貴乃花親方の味方でしょう。
またガチンコで相撲を取りたくても周りが取らせてくれない力士も貴乃花親方の味方でしょう。
そういう人たちが貴乃花の勇気を見て貴乃花から勇気をもらえるか、そこが宇宙からのテストなのです。

これらは全部魂の進化の為に、自分を強くするために自分の心が呼んで現象界に引き寄せている現象です。